Island trip for snorkeler
world nice sea and beautiful coral for you
島旅の準備と情報収集

島旅の本:旅行エッセイ・旅行記

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立ちのきっかけは人それぞれながらも、旅先の選定に役立つのが先人の体験談です。
そして、島旅では、旅先でぼや~んとしている時間も多く、その時に役立つのもやっぱり本!!
インターネットはどちらかといえば情報さくさく収集系。じっくり読むならペーパーですよね。
以下に、「島」とか「海」に関わる旅本を紹介しますので、ご参考になれば幸い。

k.m.p.の、南の島ぐるぐる。
 k.m.p. ★★★☆☆


かわいいイラストと手書き文字で等身大の旅を描き続けるk.m.p.のお二人が、
インドネシアのロンボク島、バリ島、ギリ・メノを旅したイラストエッセイ。
k.m.p.の気ままなぐるぐる旅のファンであれば楽しめるとは思いますが、旅の情報源としては少し力不足な感じがする。なんていうか「楽しい!」とか「美味しい」とかいうのが伝わらないのがこのふたりのエッセイの特徴で、どちらかというと負の情報(汚いとかまずいとか)の方が印象強く書かれています。いつもながら。
私の場合、彼女たちより一歩先にこれらの島に行って楽しんできたので、そう思ってしまうのかも。もっとよい島だったのに!って思っちゃうんですかね。
ただ、ギリ・メノはアイルよりも高級なので水シャワーが出るのかと思っていたら、やっぱり海水シャワーだったんだなぁとか、島中みんな親戚なのはあの島も同じかとか、新しい情報も得ることができたのでそれなりに面白く読みました。彼女たちの本で一番楽しめたのはエジプトです。(なんだかんだゆってほとんど読んでます(笑))

ウはウミウシのウ―シュノーケル偏愛旅行記 宮田珠己 ★★★★☆


自費出版で本を書いたことをきっかけにサラリーマンから旅行ライターに転身した多くのサラリーマンバックパッカーの憧れのような存在の宮田氏(貯金を食いつぶす毎日から脱したんだろうか?)。テンポがよく、脱力するようなボケが満載の文章で、つい、ぷっと笑いながら読んでしまうのが彼のエッセイの特徴。
この本は、シュノーケルをこよなく愛する彼が、あちこちの海を巡ったシュノーケルエッセイ。海辺のへんてこな生き物を観察し、そのへんてこな生き物をへんてこなイラストと独特の文章で紹介している。ガイドブックにはけして載ってないことではありますが、旅に役立つかと言うとどうかなという(笑)それでも出版されるあたり斬新な一冊です。発売当初は生物学の本の横に並べられていた逸話もアリ。あはは。
潜らなくても充分楽しそうじゃないの!と旅気分を盛り上げてくれることうけあいです。

天下太平洋物語 おがわかずよし ★★★★★

南太平洋の島国は例えばフィジーやニューカレドニアなどのリゾート島を覗くと、てんでぴんと来ない。トンガとなると、ああ、誰か相撲取りの出身だったなぁとか、たぶんどこかの島だなぁってそのくらい。距離も時差もインドやオーストラリアに行くのと変らないのに、どこかとっても遠い楽園の世界のような感覚だ。
この本は、そんな南太平洋に浮かぶ小さな島々をこよなく愛し、4年半もの間南太平洋の島に暮らした著者がおくる温かくほのぼのとした雰囲気が漂うエッセイ。美しい海に囲まれたおおらかな人々とのふれあいがとても楽しげで、アイランドホッピングに出たくなります。
南太平洋に浮かぶ島国は、地球温暖化で沈んでしまうとも言われています。
旅って贅沢な遊びですが、旅をきっかけに自分の意識下で他人が他人でなくなることもある。
本や旅を通して知ることで、ああ、このままではいけないって考えるきっかけになるかも。

南太平洋「ブラッ!」と旅―フィジー・サモア・トンガひとり歩き 長谷川まり子 ★★★★☆

インド、アジアなど世界中の国々を現地の人に、行き会った旅人達に愛されながらもマイペースに女一人でひょいひょいと旅し続ける長谷川まり子さん。最初にこの人の著書を読んだのは文庫化もした「インドへ行こう!」でした。
ハプニング混じりのアジアの旅エッセイに慣れていた私は、最初、この本を読んだ時「あれぇ?」と拍子抜けした。なんていうか、内容の濃かった他の著書に比べて面白みに欠けると思ったのであります。
数年が経ち、「おやぁ?」書かれている内容が手に取るようにわかるのは私がフィジーや南太平洋の島へ足を踏み入れたから?そして、面白味に欠けると思った内容が妙にしっくり来るのは・・・当時の彼女と同じくらいの年齢になったからか!私も旅先でビールをぷはーっと飲み干したり、フレンドリーという名のホスピタリティあふれる騒々しい宿より、自分のペースで滞在できる宿を好んだりするようになった。そう、気持ちが理解できるようになった(笑)
大陸の旅は、物も人も出会いが満載で、エピソードにあふれたネタが次々と舞い込んでくる。でもこの本を改めて読み返してみて、島ののんびりした空気感を考えると、これ以上の紀行文にはなり得ない・・・というのもわかった。ハプニングっていえば船が遅れるくらい?美味しい食事にありつけなくて缶詰食べるくらい?そう、南太平洋の島を旅はまさにこんな感じだ。
特にサモアやトンガは日本とは景色が全く異なるので、カラー写真が掲載されていればもっとぐっと想像しやすいなぁと思う。南太平洋を個人旅行で旅するモデルケースの一つとして読むとよいです。

天国にいちばん近い島 (角川文庫) 森村桂 ★★★☆☆

監督大林宣彦、主演原田知世で映画化されたベストセラー小説。
当時はまだまだ庶民の海外旅行は一般的ではなく、この映画がきっかけで南太平洋の小さな国ニューカレドニアが日本中に知られることになった(とはいえ、未だにフランス領ですけども)。
私は子供の頃この映画を見ていて、ニューカレドニアを常夏で美しい海が広がる島国と思いこんでいましたが、南半球に位置するこの国は、実際には日本の夏に当たる頃は肌寒く、ウベア島などの離島に行かなければ思い描いていたような美しい砂浜はないという。ぶよぶよにふとった白人のおばちゃんがトップレスで砂浜に寝ころんでいるのを見たときには、若干笑ってしまいました。アジアのビーチを旅した後だったので、インフラの整った物価の高い観光地っていう印象が強かった。
でもこういうギャップがまた、旅の醍醐味。「あれ違うじゃん」ってのも面白いですよ。