アンボンはインドネシアのマルク州の州都で最も主要な都市の一つです。
今も昔も貿易港として栄え、島のあちこちに港があり、大小様々な船が行き交っています。
ナツメグや丁字などのスパイス貿易が盛んで、中でもアンボンから船で5時間ほどで行けるバンダ島は
かつては世界でここしかナツメグが取れなかったため、西洋列強が取り合いをしていました。
そんなバンダの名産品であるケナリ(アーモンドみたいな形をしたナッツ)は
アンボンが土産品としてぐいぐい押しまくっています。
(個人的には菓子に加工するより料理に使った方がうまいと思いますが。)
人々の顔立ちもジャワ島やバリではマレー系が圧倒的多数に感じるんだけど、ちょっと変わる。
ニューギニア州のすぐ隣なのもあり、そっち系っぽい顔立ちの人がすごく多くなります。
(中東やヨーロッパの貿易拠点だったのもあって、エキゾチックな感じの人もたまにいる。)
マルク州を旅する場合、ここを拠点にすると目的地が広がります。
日本からは真南に位置するため時差がなく、マルクの旅は帰国後に全く疲れが残らないのも魅力です。
初めてアンボン島の中心地に行った時、インドみたいなところだなーと思いました。
路上につきだして八百屋さんや魚屋さんが店を広げ、狭い路地に人、ベチャ、ベモがごった返す。
下から天井までびっちりと商品を並べた商店が両脇にずらりと並んだバザール。
ジャカルタやデンパサールみたいな整然として小綺麗なデパートなんて皆無です。
(それでも郊外にショッピングセンターはできてしまいましたけども。)
マルク州の中ではそれほど大きな島ではないのに、賑やかさではピカイチです。
私が個人的にこの町でいいなーと思うことは公共交通機関。料金が均一で気持ちがいい。
ジャカルタみたいに会社組織のタクシーはなく個人所有の白タクだけど、区間できちんと料金が決まっていて誰もが同じ金額しかとりません。
バリみたいにベモで料金交渉から入る必要がない。(例:空港から町までRp.150,000)
外国人だから高くとろう。なんて人には会ったことはない。
先日久しぶりに訪れたときベモの料金が上がっていましたが、州政府?が物価に合わせてきちんと値上げをしてるんかなと思った。
逆にMRTなどとの競争を強いられるジャカルタでは近距離だとドライバーに切れられたりして、なーんかギスギスしていてますます足が遠のきました。当然、ブルーバードタクシーに苦情入れましたけど。
アンボンへの行き方
日本の真南で時差もなく、まっすぐ南下できたらこれほど嬉しいことはないけど残念ながら直行便がありません。
10年前「国際空港になってシンガポールとかマレーシアから国際線が飛ぶ」と言われたけど、未だ実現せず。
ただ、2020年1月現在、空港ターミナルの改装をしていて、単なる商業施設の拡張なのか空港拡張かは謎。
日本からは首都ジャカルタ経由が最も効率的。
ジャカルタからアンボンまで直行便でも5時間弱。経由便だと6時間以上かかるため、
午前中にジャカルタを出る便か、深夜にジャカルタを出て早朝に到着する直行便がベターです。
ジャカルタからアンボンに就航している航空会社一覧
- ガルーダインドネシア航空
- バティック航空
- ライオン航空(マカッサル経由、スラバヤ経由)
逆にガルーダはとことんフルサービスを貫くので深夜便でも機内食で起こされるのがたまらない。経由便だったら2回も機内食でるよ。マジだよ。
LCCは乗継空港でごった返すので乗るなら直行便が安心。乗継空港で急に便が変更になることもあるので事情がわからない外国人は慌てます。
アンボンのパティムラ空港から町や港までの行き方
パティムラ空港から町までバスはあるにはあるけど便数が少なく滅多に乗れません。最も一般的なのはタクシー。
ジャカルタみたいに会社組織のタクシーはなく白タクですが、料金は均一で安心して乗れます。
大概、ミニバンタイプでよっぽど荷物が多くない限り5人乗車可能です。
その他、ベモ、オジェなどを使うことも可能です。
空港からの交通手段の例
手段 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
エアポートバス | Rp.35,000 (約280円) |
空港からアンボンの町までのみ運行 1日4往復しかないので使いづらい |
タクシー | Rp.150,000 (約1200円) |
空港から町まで。空港からテレフ港まで同一料金。 アンボンに泊まらず他の島に行く場合は港直行で。 |
ベモ/アンコタンコタ (乗り合いバン) |
Rp.20,000 (約160円) |
空港の敷地外へ出て路上で捕まえる。 値段は予想(テレフ港~アンボンが20,000だった。) |
オジェ(バイクタクシー) | 交渉 | かなりの遠距離なので断られるかも?交渉で。 |
(2020年1月現在:1000ルピア=8円)
アンボンの楽しみ方
アンボンはマルクの州都なので州内の他の島へのハブとして使うことが多いですが、アンボン自体にも楽しみ方はあります。
オランダが統治していた時代の砦、真っ白な砂浜が美しいビーチ。ダイビングの拠点としても有名です。
温泉もあって、バリの濁った温泉と違ってとても綺麗です。(ただし水着で入るタイプね。)
ムスリムが80%を占めるインドネシアにおいて、クリスチャンの割合が最も多い地域なので、お酒も簡単に手に入るし、豚も食べられる。
シンプルだけど特徴的で美味しいアンボンの郷土料理もオススメ。
そんなアンボンをこれから順番に紹介して行きますね~。